初めて遠征してSixTONESのライブに行った話(on eST, June 26, 2021)

もう今回のツアーに行くことは諦めていて、それでもtwitterで遭遇するレポを見るたび情報をありがたがりつつも嫉妬してしまうという日々を送っていたある日、FFさんがFFさん限定で同行者を募っているのを見かけました。即、DMしたかというとそうではなくて、ちょっと止まって考えました。相手は若いオネエサン、私はオバサン。その場の空気に耐えられるのか。百歩譲って私は空気に耐えたとしよう、お相手は? 相手が年上であるがゆえに気を遣わねばならぬあの空気に不快になるのではないか(この後、さらにメタ回路に突入するけど割愛)。

でも結局、お相手の人柄を信じてDMしてしまいました。twitterごときで相手の人柄を信じていいのかと思うかもしれませんが、twitterを通してでも分かりますよね(もちろん分からない時もありますが)。そこでお相手の人柄を想像して、この方ならば、イケる、多少の気遣いを挟みつつ、何とかやれるのではないかと判断しました。この間、数分。もうちょっとあったかな。そしてDMを送り、めでたく同行させていただくことになりました。

(ひょっとしてこれを読むかもしれない青少年のために書きますが、人をtwitterで信じるのは社会経験を積んでからにしてください。また相手をどれだけ信じていようが先にお金を払ったり、個人情報を安易に渡してはいけません。人間の判断は間違う時が多々あります。危険な線を見極めて行動してください)

 

かなり初々しいジャニーズライブレポですが、SixTONESはmy first Johnny's、彼らのライブは3回目です。今回は初めて言葉にして記憶の定着を試みています。あとで恥ずかしくなって死にます。

細部は覚えていないので、このペースでほぼ私の心情しか書いていません。実際のところ、これはレポではないですね。

 

 まずは東京から新潟に向かう上越新幹線、この秋には引退してしまう二階建て車両のMaxときに乗車したのですが、この話は写真載せるだけで我慢します(別に鉄オタじゃないし)。駅舎の丸い窓もとてもかわいい。

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とにかく朝5時に起きて、乗りたかった車両に乗って、ヘッドホンでセトリのプレイリストを聞いているうちに、だんだんひとりで気持ちが盛り上がっていきました。もう楽しくて楽しくて。車窓から見える鉄塔も緑の山もすべて最高。幸運なことに指定席の連なる3席のうち乗客は私だけ、独り占め状態です。この新幹線の終点にはSixTONESのメンバーがいて、私は今日、彼らのパフォーマンスを見られるんだ、という期待に胸が弾むのですが、ひょっとして今この瞬間が旅のクライマックスではないか(Maxときだけに(すみません))という思いも頭をよぎります。ともあれ盛り上がった気持ちのまま新潟に到着しますが、この時点ですべてが楽しい。とりあえず駅で見かけた最初の工事現場も最高にかわいく見えて写真を撮りました。実際かわいいですが写真を撮るほどではないですね。私のハイな状態を察してください。

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このあと夕方まで新潟市内観光に勤しむのですが、ダラダラ長くなりそうなので自重します。オバサマの新潟一人旅です。

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さて、開演時間が近づき待ち合わせ場所へと向かいます。慣れないもので会場を無意味にウロウロしてしまいます。そしてやっと同行者さんたちにお会いしたのですが、皆さんそろってかわいいしカッコいいし服もおしゃれだし、かたや私は調子に乗って1日炎天下に観光して回ったせいで、そうでなくても薄ぼんやりした外見がさらにドロドロに溶けだしてしまっていて、もう消え入りたい気持ちに襲われます。そもそもオタクなんだから、みんな、もうちょっとモッサリしてくれよなどと文句も言いたくなります。昔のオタクはもっとモッサリしてたよ、モッサリした人たちを私は期待していたよ、今時の若者はまったく困ったもんだよなどと脳内でグチりながらも、初対面のぎこちない会話を交わし、皆さんに親切にしていただいて、何とか会場に入り開演を待ちます。

 

しばらく待ってライブが始まります。予定時間ちょうどだったかな。ここから記憶がさらに大雑把になりますが、ポツポツ記憶のかけらを取り出しますね。

まずMad Love影絵です。髪型を確認せねば、なぜなら見かけるレポはたいてい髪型確認から始まるので、と考え、影に目を凝らしました。たぶんオルバと判断します。結構冷静に判断して、よし、チェックオッケーとか考えています。いつもレポのこのポイントを読むとうらやましさがムクムク湧いてくるのですが、しかも初生オルバであるにも関わらず、なぜか冷静でした。期待しすぎると冷静になるというか、脳内シミュレーションが完璧にできあがってるからとか、そういう理由ですかね。不思議です。でも影絵で髙地くんの刈り上げ角刈りが分かった時は妙にうれしくなりました。何なんでしょう。あと彼らのうちの複数人が何かふざけてましたね、複数人、何か、としか書けません。

このあと、ジェシーが何を釣ったかも覚えていません。と書こうとして、確か「かぼちゃのタネ」だったのを思い出しました。記憶を探ってみるものですね。今、探らなければ永遠に、この記憶に対応するニューロンは怠けたまま、いや、記憶ってニューロンに宿るんだっけとか考え始めましたがこれは完全に脇道。しかしなぜ、かぼちゃのタネだったのか。DASH島を見たのかもしれません。

次に覚えているのは田中樹の首のキスマークです。モニターに映ったそれを見て「これがうわさの」と思いました。正直、第一印象は「ラクガキのような子供だましのキスマーク」でした。こんなものに私のようなオトナが色香など感じるものかと思っていました。ですが、不思議なことに、彼が首元に切なげに手をやってそれを歪ませると、色香というか、少しうっとりとした感情をはらんだ色気が立ち上ったのです。

そういえば彼のことでもうひとつ思い出しました。何の曲だったか、NEW WORLDの時だったでしょうか。左端でずっと手を振ってたのは彼ですよね(視力が悪いので念のため確認)。アイドルとして人前に立つことを楽しんでるように見えて魅力的でした。この先、彼がどんなふうに考えてアイドルを続けていくのか興味をそそられます。

あとくっきり覚えているのは北斗、松村北斗!です。同行者の方が積んでくださった徳のおかげでメンバーを比較的近くで拝めるチャンスをいただいたんですが、目の前を駆けていく姿を見て「なるほどこれが北斗がエロいってことか」という理解がやってきました。肌色というかベージュっぽい色がベースの衣装(合ってる?)のせいで、上着をはだけていただけなのに、一瞬上裸に黒ラインかと思いました。TMRさんみたいな感じです。そして駆けていったので、美しい鼻梁の横顔の印象が強い。そこに身体の躍動感もドンと加わって、人々が口々に語る「松村北斗のエロさ」が一気に押し寄せてきました。

メンバーそれぞれへの印象は今回この2つが大きかったです。あと、ところどころで美声を長く響かせる京本さんに対して、歌いたい気持ちがあふれているのだなという印象も持ちました。

そしてジェシーですが、なんと目の前で歌ってくれた曲もあったんですよ。その間ずっと「ジェシーが私の目の前で歌っている」という文章が脳内をグルグル回っていました。感激したかというと、意外とそうでもなくて感情は止まっていました。すごく高画質のテレビを見ているみたいで実感がない。彼を拝みながら、自分に対して歓喜C’mon!と思っていました。何なんでしょう、あれは。すぐに引いてしまう私の悪い癖ですかね。でも何かの曲を懸命に歌っている時に、モニターで大写しになった彼の鼻の頭が少しばかり赤かった時に、かわいいと感じたのはよく覚えています。

あと問題はファンサタイムです。私としては困ってしまうというのが正直なところで、もちろん私を認識してファンサをいただければうれしいのですが、それを期待してペンラを振り回す自分を客観的に冷ややかに見る自分もいて、ちょっと葛藤してしんどいんです。悩みながらも不審者っぽくペンラを振り回しているうちに彼が通りすぎます。前回のライブでもそうでした。いっそのこと私のような年齢かつ地味な女性は、オジサンに成りすますか、サザエさんのフネさんのような佇まいで参加すればいいのではないか。タレント側も私のことをファンというより「外部の人が僕たちを好きで見に来てくれた」と認識して好意的に見てくれるのではないか。などと毎度思います。とにかく余計なことを考えてしまって困るのでファンサタイムは苦手です(でもアピールはしてしまう)。

ここまでちょっと残念なことを書き連ねましたが、これで終わるはずないですよね。これで終わるならブログ書いてないです。

STの時です。通路状のステージが高い位置にせり上がって、ジェシーがパフォーマンスしているところを少し離れてはいるけれど、じっくり見られるチャンスが到来しました。位置が高いせいで、私の視線は他の観客を捉えることなく、まっすぐ彼に到達します。覚えているのは彼の動きのひとつひとつではなく、私と彼との間の障害物のないまっすぐな距離です。その少し見上げた先で、音に反応して体を動かす彼を見ているうちに「感情」がやってきました。あ、これだ、くらいしか言葉は伴ってない感情。特に印象的な動きをしたわけでもないのに、しかも顔は向こうを向いているのに、彼がひとつひとつ音を捉えて動いている後ろ姿を見て、今ここで同じ空間で、体積と重さを持った彼のパフォーマンスを見ていられることの幸福感が湧いてきました。私はこうやって動く彼が大好きなんだなと改めて自覚しました。来れてよかったな、来てよかったなと彼を拝んでいるうちに、曲は進み、彼らは別の場所へと移動していきます。

ペンラは振り方分からないし(というかできない)、気がついたら色がグルグルしてるし、会場に近づき始めた時点でアウェーだし、でもここにいられるのは幸せだと思ったこの時がきっと今回の旅のクライマックスです。

朝の新幹線での盛り上がりはクライマックスではなくて、最近の映画って最初に派手なアクションシーンがあるじゃないですか、アレです。つかみのアクションシーンです。ちゃんとクライマックスは、あとでやって来ました。

 その後、後光が美しいLifetimeやずっとファンに声をかけ続けてくれた別れ際などを経て、ライブが終わります。

 

いざ退場時、同行者さんの言葉で気づいたのですが、サイドの壁面が消え失せて、その部分が丸々退場口になっていました。面白い。そういう思いがけない大掛かりな仕組みを見ると「スタァライトやん」、と思ってしまうのですがそれはまた別の話(燃え上がるfireとかね、イミレの火花の雨とかね、上下するステージとかね)。

 

グダグダ考えながらではありましたが、ぎこちなくも音楽にノッて楽しめた2時間でした。特に、S.I.XとSpecial Orderの辺りは大好きです。でももっともっと低音を効かせてほしいとも思いました。それから配信ではセットリストに入っていなかったBellaの、レーザーを使った演出がとにかくカッコいい。ああいうソリッドな質感の演出は彼らの得意技のひとつではないかと思います。

 

文章を書きなれていないせいで締め方が分からないのですが、最後に少し。

もちろん私は彼らの、彼のパフォーマンスや存在がとても好きなんですけど、結局、慣れない界隈に身を置いてそこで頭を動かすことも楽しんでいるんですよね。知らない土地へ行くような、新しい職場へ行くような、そんな楽しさがあります。私はそういう場所へひとりで行くのがとても好きです。しかしそのうち新鮮味は薄れますし、彼らも私も変わっていく。でもまあ、小さな変化が積み重なって気持ちが離れるその時まで、この文章を少しでも興味を持って読んでくださる方たちと一緒に、マイペースで前向きに笑いながら、彼らを応援していきたいと思いつつ文章を終えようかな、こんな感じでいいのかな、アイドルのファンの書く文章ってやつは。

 

(帰りの新幹線はピカピカの車両で、これもまた快適でした)